漢方薬 中医師 漢 方

肝経の経絡に沿った冷えをともなう惨痛で、寒邪の侵襲によって生じます。寒冷による血管収縮・筋肉の緊張・平滑筋痙攣(けいれん)などによるものと考えられます。

鼠径ヘルニア・股ヘルニア・陰のう水腫・腸管癒着などでみられます。
【主症状】
冷えると発生する下腹部の捧痛で、暖めると緩解します。痛みは睾丸に放散し、陰のうの収縮あるいは陰のうの腫大(ヘルニア・水腫)がみられます。
舌は潤・舌苔は白。脈は沈弦あるいは遅。
【論治】
治法は温肝散寒・理気止痛です。呉茱萸・小面香・肉桂・高良姜・乾姜などの温裏秣寒薬に、鳥薬・木香・川棟子・横榔子・骨皮などの理気薬を配合します。
【代表方剤】
●行気剤…暖肝煎・天台烏薬散など。