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概 要

●胃アトニー傾向のある寒虚湿証者、ことに湿の著しい方の五十肩・頸腕症候群。ただし、六君子湯を用いるほどの虚証ではないです。

こんな方に

胃アトニー傾向のある寒虚湿証の方、ことに湿の著しい方

主 治

湿脾(重くしびれを呈する関節炎)・五十肩

適応症

肩関節周囲炎(五十肩)、頸肩腕症候群、慢性関節リウマチ神経痛

妊娠・授乳の注意

女性

●妊婦または妊娠の可能性のある人は、使用できない場合があります。

診断のポイント

●肩や上腕の痛み
●水毒体質、筋肉のしまりがない
●やや胃腸が弱い

弁証論治

●寒湿阻絡 »
●経絡に湿熱の邪が侵入した場合(湿熱入絡) »
●痺(ひ) »

出典書籍

出典書籍 (source)
西暦1587年 明時代 『万病回春』 {龍+共}廷賢 8巻。《内経》《難経》より金川四大家までの医学書を編纂したもの。上巻には総論、下巻には各論が記載されており、病証の種類も比較的多く、弁証も詳細で、方剤の選択も多い。→処方使用期間:420年間


処方別・製品一覧

医薬品個人輸入 説明表示をクリック(タップ)→説明表示 いらっしゃいませ 医療用漢方薬

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ツムラツムラ » ≪医薬品≫ 漢方製剤No:88
本剤は、〈顆粒剤〉です。
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証の判定

判定

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※この判定のために、AI(人工知能)のエキスパート・システムを構築しました。Java

中医学の証・解説

次の症状のいくつかある方は、本方剤が良く効く可能性が大きいです。

二朮湯 朱雀:四神の獣・南方の守護神

【中薬大分類】祛湿剤…停滞した水液(湿)を除去する方剤です。

【中薬中分類】祛風勝湿剤…風湿による肢体の痛みを治す方剤です。

八綱分類

表寒(熱)虚(ひょうかん(ねつ)きょ) 表 寒 寒 熱 熱 虚 …証(体質・症状)が、表証(体表)、虚証(やや胃腸が弱い)、湿証(水分停滞)の方に適応します。


【証(病機)】脾不運湿・湿痰(ひふうんしつ・しつたん)

中医学効能(治法)

去風湿・化痰利水

用語の説明(term)

化痰(けたん)…痰を除くことです。

利水(りすい)…腎を温めて、脾を健全にすることです。尿や発汗のことです。水気を下行させて通利することです。利尿、導尿がそれです。薬物では猪苓・沢瀉・通草などにその作用があります。


症例・病例・治癒例・case study(case study)

【二朮湯の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

1〈二朮湯で肩の痛みとともに持病も改善〉

治例図 以前から左肩に痛みがあったMさん(65歳・女性)は、季節が変わり、気温が下がったためか、痛みがひどくなってしまいました。そこで、漢方薬を扱っている整形外科を受診することにしました。

Mさんは中肉中背の体型です。肥満ではありませんが、水太り体質で体にむくみが出ることが多く、みずおちの辺りをたたくとピチャピチャと音がします。もともと胃腸が弱く、消化液が食道へ逆流し、胸やけや食欲不振を起こす逆流性食道炎の持病もありました。

Mさんの話などから、医師は問診や腹診などにより、Mさんを虚証で水毒があると診断し、水毒体質の四十肩五十肩によく用いられる二朮湯を処方しました。

服用を始めると、肩の痛みは徐々に弱まり、2週間ほどで痛みは完全に消えました。また、水毒を解消して体を温める二朮湯の作用により、逆流性食道炎も治り、Mさんは、長年の持病からも解放されたのです。

弁証論治 リンク痺(ひ)証 »

・現代病名:肩痛

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組成成分

各生薬の詳細説明にリンクします。
半夏  蒼朮  黄芩  香附子  陳皮  白朮  茯苓  甘草  生姜  威霊仙  リンク天南星(0) »  羌活 

中薬構成(herb composition)

神農

半夏から甘草までは二陳湯、これに白朮・人参・大棗を加えると六君子湯になりますが、人参・大棗は除かれています。

これに香附子・鬼活・威霊仙・天南星という発散性鎮痛ないし鎮痙薬を配合したものが本方剤で、本方剤は二陳湯ないし六君子湯を使いたいような胃アトニー者(ただし、人参が除かれているのでその程度は軽い)の痛みを目標につくられた方剤と見ることができます。

二朮湯の名は、白朮と蒼朮の両方が入っていることから名付けられたものですが、白朮が収敏性であるのに対して蒼朮は発散性で、蒼朮は方剤全体の発散性を増す目的で加えられたものです。

この方剤の特徴は、構成生薬が甘草を除いてすべて燥性薬であることで(潤性で収敏性である人参・大棗が除かれていることに注意)、しかもその大半が温性で補性であることから、この方剤が寒虚湿証向きの方剤です。

なお、構成生薬中に黄芩という消炎性健胃薬が入っていますが、これは白朮という胃アトニー向き健胃薬に配して、単なる胃アトニーではなく、炎症も若干ある場合を想定して、この方剤がつくられています。

神農:三皇五帝のひとりです。中国古代の伝説上の人といわれます。365種類の生薬について解説した『神農本草経』があり、薬性により上薬、中薬、下薬に分類されています。日本では、東京・お茶の水の湯島聖堂に祭られている神農像があり、毎年11月23日(勤労感謝の日)に祭祀が行われます。

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