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概 要

●肺の働きを強める漢方薬です。
●漢方では対症療法+自然治癒力向上の両面で対応しますが、引きはじめに適切な薬を服用して、体を温めて休むのが最良です。
●風邪を引きやすい方、アトピー体質者等に用いると、免疫力が強化され、体質が改善されます。
●黄汗にかぎらず、営衛不和で表虚が明らかな場合に使用します。
●滲出性中耳炎のFirst Choiceです。良く効きます。

こんな方に

上半身(特に食後)に汗をかきやすく、疲れやすく、下肢が冷たく、精神不安があり、尿量の少ない方

主 治

湿鬱衛虚の黄汗(風邪、急性熱性疾患、アセモ)

適応症

感冒、インフルエンザ、寒冷蕁麻疹、皮膚掻痒症、体の衰えている方の、寝汗、あせも、多汗症、とびひ、小児ストロフルス、水イボ(湿性の皮膚病)、虚弱児の風邪、滲出性中耳炎

妊娠・授乳の注意

女性

●妊婦または妊娠の可能性のある人は、使用できない場合があります。

診断のポイント

●悪寒、頭痛、身体痛
●動くとすぐに汗が出る

弁証論治

●脾気虚 »

出典書籍

出典書籍 (source)
西暦250年 三国時代 『金匱要略』 校訂 東漢・張機(仲景)著。原著は《傷寒雑病論》という。北宋の王叔和は《金匿玉函要略方》全3巻を記録し伝えた。その伝本を林億らは《金匿要略方論》と改名した。全25巻、方剤262方、内科雑病、婦人科、救急、飲食禁忌などについて述べられている。漢代以前の豊富な臨床経験を総結し、弁証論治および方薬配伍の一般原則を記している。→処方使用期間:1757年間


処方別・製品一覧

医薬品個人輸入 説明表示をクリック(タップ)→説明表示 いらっしゃいませ 医療用漢方薬

ウチダ 桂枝加黄耆湯 煎じ薬の通販画面へウチダ 桂枝加黄耆湯 煎じ薬の通販画面へ »
ウチダ和漢薬ウチダ和漢薬 » ≪医薬品≫ 漢方製剤No:352
本剤は、〈煎剤〉です。

煎じ薬 煎じ薬は煎じの作業がありますがその薬効は、エキス剤よりも優れています。

ウチダ 桂枝加黄耆湯 煎じ薬のお買物(shopping)
商品番号 規格 税込価格 数量 カゴに入れる↓
k0978 30日分 10,778円(税込)
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●一日分価格(税込)…349円


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東洋 桂枝加黄耆湯 エキス細粒の通販画面へ東洋 桂枝加黄耆湯 エキス細粒の通販画面へ »
東洋薬行 » ≪医薬品≫ 漢方製剤No:TY-026
本剤は、〈細粒〉です。
医薬品の個人輸入
東洋 桂枝加黄耆湯 エキス細粒のお買物(shopping)
商品番号 規格 税込価格 数量 カゴに入れる↓
k1172 2.0g×42包(2週間分) 2,331円(税込)
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k1734 2.0g×252包(84日分) 13,121円(税込)
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●一日分生薬乾燥エキス量…3.60 g  ●一日分価格(税込)…152円


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証の判定

判定

証(症状・体質)判定を望む方判定の方右矢印 陰陽(太極図)証の判定メニュー画面へ »
※この判定のために、AI(人工知能)のエキスパート・システムを構築しました。Java

中医学の証・解説

次の症状のいくつかある方は、本方剤が良く効く可能性が大きいです。

桂枝加黄耆湯 朱雀:四神の獣・南方の守護神

八 法

汗法:肺気を宣発し営衛を暢調にして膜理を開泄することにより、「遍身にちゅうちゅうと汗出づ」の状態にし、肌表にある外邪を汗とともに解除する治法です。

【中薬大分類】解表剤…発汗、解肌、透疹等をうながして、初期の感冒等表証に対処する方剤です。主に外感病の初期に使用します。

【中薬中分類】辛温解表剤…温めながら解表(体内表面の邪気を除く)する方剤です。風寒表証(表寒)に用います。

八綱分類

表寒虚(ひょうかんきょ) 表 寒 寒 虚 …証(体質・症状)が、表証(急性期)、寒証(悪寒)、虚証(虚弱)の方に適応します。


【証(病機)】湿鬱衛虚(しつうつえきょ)

中医学効能(治法)

辛温解肌・調和営衛・固表止汗

用語の説明(term)

辛温解表法(しんおんげひょうほう)…辛温解表法:辛温の薬で温め風寒の邪を体表から発散させる治療法です。悪寒、頭痛、発熱を治します。類語:祛風散寒法(きょふうさんかんほう)。

使用目標(aim)

本方剤の適応する使用目標は次のとおりです。
●上半身ことに背面に発汗しやすい。
●尿量減少。
●浮腫(むくみ)。
●倦怠感。
●食後発汗(上半身)。
●下肢冷感。
●精神不安。
●黄汗。


症例・病例・治癒例・case study(case study)

【桂枝加黄耆湯の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

1〈発汗をともなった神経痛〉

治例図 66歳の男子。

梅雨時に冷えこみ、右肩から右上肢全体に神経痛様の痛みを起こして来院した。背の高い痩せ型の人で、脈細く直腹筋緊張し、振水音を認める。発汗がひどく、とくに寝てからがひどく、夜中に二度シャツを取り替えるという。

初め防已黄耆湯を与えたが効かないので、桂枝加黄耆湯桂枝加苓朮附湯を合方して与えた。この方をのんで発汗が次第に減少し、痛みも漸減した。

・現代病名:神経痛

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2〈数年できれいに治った〉

治例図 生まれつきアレルギー体質を持つ小学生のTちゃん(当時8ヵ月・女の子)は、近所の皮膚科でステロイド剤によるアトピー性皮膚炎の治療を受けていました。
しかし、いっこうによくならないため、母親が以前、同様の症状を治してもらった漢方研究医に相談しました。
Tちゃんはぜんそく持ちで虚証体質のため、桂枝加黄耆湯や柴胡桂枝湯の併用を勧められました。この処方を続けたところ、3歳のころには、皮膚の症状がきれいに治ったのです。また6ヵ月からアトピーの症状が出た弟は、Tちゃんより体力があったため桂枝麻黄各半湯に黄耆を加えた漢方薬が処方され、1年で症状がよくなりました。
姉弟は、漢方薬を飲むほか、半身浴も行っていました。これも治りを早めるのに大変効果的だったようです。今では2人とも、薬の必要がないほどよくなっています。

弁証論治 リンク脾気虚証 »

・現代病名:アトピー性皮膚炎

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3〈悩みが解消したら症状も消えた〉

治例図 S君(当時9歳・男の子)は子どものころ、アトピー性皮膚炎とぜんそくを交互に繰り返していました。漢方薬の柴胡桂枝湯を継続して使いながら、かゆみのひどいときは桂枝加黄耆湯を加えた処方を併用していました。
あるとき、家族関係についてのS君の悩みに気付いた医師は、両親を呼んで、S君の心のケアをするよう指導しました。すると、S君の症状は見る見るうちによくなっていったのです。彼の場合、悩みや気持ちの不安定さが気の停滞を招き、それがアトピー性皮膚炎の症状となって現れていたのです。内面の悩みが改善されることによって気の巡りがよくなり、外に現れた症状も改善したわけです。
漢方薬の処方と同時に、気の流れに影響する心の問題に一歩踏み込んだ治療が、功を奏した一例です。

弁証論治 リンク脾気虚証 »

・現代病名:アトピー性皮膚炎

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4〈桂枝加黄耆湯で体力が回復〉

治例図 都内の出版社に勤めるAさん(56歳・男性)は、半年前に胃がんの手術を受け、約1ヵ月間入院しました。幸いなことに術後の回復は順調で、しばらくすると、元の職に復帰できました。ところが数ヵ月前から、一晩で何度もパジャマを替えなければならないほど寝汗がひどくなったのです。しかし、主治医は「あまり気にしないように」というだけで治療も投薬もしてくれません。

そこで、奥さんと相談して漢方薬局を訪れたところ、薬剤師は「大きな手術を受けたあとの体力衰弱により、表虚証に陥っている」と言い、Aさんに桂枝加黄耆湯の服用を勧めました。

現在まで2ヵ月ほど服用を続けてきたAさんは、「まだ、大きな効果を実感できるほどではありませんが、寝汗の量が少しずつ減っているように感じます」と話しています。

弁証論治 リンク表寒虚証 »

・現代病名:体力回復

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5〈滲出性中耳炎が半年で完治〉

治例図 幼稚園に通うK美ちゃんは、かぜをひいた後、耳の中が痛いと訴えるようになりました。母親がすぐにK美ちゃんを耳鼻科へ連れていくと、急性中耳炎との診断。初回の治療で痛みは消え、その後、3回の通院で治療は終了したそうです。

ところが、その後K美ちゃんは、話しかけても、ボーツとしていることが多くなり、口数も減ってきました。心配になって再び耳鼻科を受診すると耳の中に分泌液がたまる滲出性の中耳炎に進んでしまったというのです。これでは、K美ちゃんの耳がよく聞こえず、話しかけても反応できないのは当然です。

この病気は完治するまで長引くと聞いた母親は、耳鼻科の医師とは別の漢方研究医に相談し、桂枝加黄耆湯を処方してもらいました。

そして、K美ちゃんに半年ほど服用させると、耳の中の分泌液はすっかり消えて、耳の聞こえもよくなったそうです。

・現代病名:滲出性中耳炎

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6〈顔からのどにかけての急性湿疹が治った〉

治例図 21歳の女子大生のK子さんは、肌に気をつかって普段からビタミン剤などを飲んでいたのですが、疲れたり、体調を崩したりすると湿疹ができる体質です。

ある朝のこと、起きて鏡を見ると、左のほおからのどにかけて赤くなっていて、かゆみがありました。そのころは、夜間のアルバイトや友だちとの夜遊びなどで、かなり不摂生が続いていたそうです。湿疹のできた場所が顔だったので、周囲の人の目が気になり、急いで皮膚科に行きました。K子さんは病院で処方される外用薬には多少抵抗があったので、普段から漢方薬を扱っている医院に通うようにしていたのです。

担当の医師は、いつもどおり、体の疲労からきた急性の湿疹であると診断し、桂枝加黄耆湯を処方しました。

原因が疲れであると分かっていたので、休日はゆっくりと休養し、処方されたエキス剤2gを1日3回服用したところ、翌週には赤みもだいぶ引いてきました。

結局、湿疹はできてから4~5日で完治しました。

・現代病名:急性湿疹

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7〈数年できれいに治った〉

治例図 生まれつきアレルギー体質を持つ小学生のTちゃん(当時8ヵ月・女の子)は、近所の皮膚科でステロイド剤によるアトピー性皮膚炎の治療を受けていました。しかし、いっこうによくならないため、母親が以前、同様の症状を治してもらった漢方研究医に相談しました。

Tちゃんはぜんそく持ちで虚証体質のため、桂枝加黄耆湯柴胡桂枝湯の併用を勧められました。この処方を続けたところ、3歳のころには、皮膚の症状がきれいに治ったのです。

また6ヵ月からアトピーの症状が出た弟は、Tちゃんより体力があったため桂枝麻黄各半湯黄耆を加えた漢方薬が処方され、1年で症状がよくなりました。

姉弟は、漢方薬を飲むほか、半身浴も行っていました。これも治りを早めるのに大変効果的だったようです。今では2人とも、薬の必要がないほどよくなっています。

・現代病名:アトピー性皮膚炎

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8〈悩みが解消したら症状も消えた〉

治例図 S君(当時9歳・男の子)は子どものころ、アトピー性皮膚炎とぜんそくを交互に繰り返していました。漢方薬の柴胡桂枝湯を継続して使いながら、かゆみのひどいときは桂枝加黄耆湯を加えた処方を併用していました。

あるとき、家族関係についてのS君の悩みに気付いた医師は、両親を呼んで、S君の心のケアをするよう指導しました。すると、S君の症状は見る見るうちによくなっていったのです。

彼の場合、悩みや気持ちの不安定さが気の停滞を招き、それがアトピー性皮膚炎の症状となって現れていたのです。内面の悩みが改善されることによって気の巡りがよくなり、外に現れた症状も改善したわけです。

漢方薬の処方と同時に、気の流れに影響する心の問題に一歩踏み込んだ治療が、功を奏した一例です。

・現代病名:アトピー性皮膚炎とぜんそく

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組成成分

各生薬の詳細説明にリンクします。
桂皮  生姜  芍薬  大棗  甘草  黄耆 

桂枝加黄耆湯の中薬一覧(herb list)
生薬名(herb name) 薬量(quantity) 君臣佐使(role) 効能1 効能2 効能3 効能4 効能5 効能6 大分類 中分類

桂皮 »

4

君薬

辛温解表

解表剤

辛温解表薬

生姜 »

1.5

使薬

辛温解表

化痰

解表剤

辛温解表薬

芍薬 »

4

臣薬

斂陰

補血

補虚薬

補血薬

大棗 »

4

臣薬

斂陰

健脾

補虚薬

補気薬

甘草 »

2

使薬

調和

健脾

補虚薬

補気薬

黄耆 »

3

君薬

補気

固表・利水

補虚薬

補気薬

・君薬…方剤配合中の主薬で、症状に対して主に作用する薬物です。
・臣薬…主薬を補助して主薬の効き目を強化する薬物です。
・佐薬…主薬に協力して二次的な症状を取り除くか、または主薬を制御し、主薬による副作用を抑えるか防ぐ薬物です。
・使薬…方剤の中では二次的な薬物か、引経(薬物を病のある場所まで引率していく作用)の薬物です。

中薬構成(herb composition)

神農

桂枝湯に黄耆を加えたものです。黄耆は皮膚の栄養を高め、汗を調節する要薬で、盗汗(寝汗)・汗かきにはなくてはならない生薬です。もともと桂枝湯が汗の出やすい体質向きの方剤ですから、桂枝加黄耆湯は一層汗の出やすい虚証者向きの方剤と言えます。
カゼや急性熱性疾患の初期(悪寒や頭痛を訴える時期)に用いるほか、虚弱児のアセモその他の皮膚疾患(比較的軽症のもの)に用いて奏効することが多いです。

神農:三皇五帝のひとりです。中国古代の伝説上の人といわれます。365種類の生薬について解説した『神農本草経』があり、薬性により上薬、中薬、下薬に分類されています。日本では、東京・お茶の水の湯島聖堂に祭られている神農像があり、毎年11月23日(勤労感謝の日)に祭祀が行われます。

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