麻子仁丸の症例・治例

効果この症例に近い病症の方は、この方剤を用いることをお奨めします。

事例蘆溝橋・欄干(獅子の彫刻)●麻子仁丸(ましにんがん)  習慣性便秘!


1〈老人の便秘〉

82歳の老婦人。
便秘と夜間の多尿を主訴として来院した。心悸冗進や浮腫もない。食欲は普通で口渇もない。夜間は4〜5回の排尿があり、落ちついて眠れない。麻子仁丸を用いたところ、よく効いて、大便は1行あり、夜間尿も1〜2回ですむようになった。薬をやめると便秘するので、適度に服薬を続けている。

2〈便秘〉

患者は74歳の老婦人で、20年ほど前から便秘のくせがあって、いつも下剤を用いている。初診は、昭和32年5月2日で、これより約1年ほど前、吐き気があって、医師にかかったところ、胃下垂症と診断せられたという。いまは、吐き気はないが、みずおちが重くときどき軽い痛みがくる。
脈をみると、弦大で、血圧は174-92である。腹診すると、胸脇苦満はなく、一体に緊張力が弱い。
私はこれに麻子仁丸料を与えた。これがたいへんよく効いて、毎日、大便が快通するようになり、服薬20日で休薬した。それから1年あまりたって、葉書が来て、あれきり20数年の便秘が治りましたとあった。

唐太宗・李世民 朱雀