麻黄湯の症例・治例

効果この症例に近い病症の方は、この方剤を用いることをお奨めします。

事例蘆溝橋・欄干(獅子の彫刻)●麻黄湯(まおうとう)  無汗で発熱性の悪性の病気の初期に効く漢方の妙薬!


1〈鼻づまり〉

10歳の少年。
ふだんから鼻炎がある。風邪をひくと鼻がつまって、口で呼吸しなければならない。頭痛、ときどきさむけ、脈は浮で力がある。せきは出ない。
麻黄湯を与えると、10数分で鼻のつまりがとれ、風邪も3日の服薬でよくなった。
麻黄湯を風邪に用いるときは、脈が浮いて力があり、さむけと熱があって、頭痛がしたり、ふしぶしが痛んだり、鼻がつまったりするのを目標にする。

2〈感冒〉

10歳、女児。
起床後に頭痛を訴え、着替えをさせたところ鼻出血があった。検温したところ、38.1℃である。顔面がわずかに紅潮し、咽頭に発赤を認める。喘鳴や咳漱はない。
脈は浮、数、緊で著しく充実している。自然発汗はなく、皮膚は乾燥している。口渇はない。
麻黄湯エキスを1包投与し、就床させたが、頭痛がわずかに軽快しただけで約1時間経過。そこでさらに同湯エキスを1包十分なお湯で服用させた。服用後30分で全身に発汗がみられた。着替えさせて臥床させたところ、熟睡し、昼には空腹感を訴えて起き出てきた。熱は平熱となり、そのまま快癒した。

唐太宗・李世民 朱雀