疎経活血湯の症例・治例

効果この症例に近い病症の方は、この方剤を用いることをお奨めします。

事例蘆溝橋・欄干(獅子の彫刻)●疎経活血湯(そけいかつけっとう)  神経痛、腰痛、関節痛、筋肉痛。手足や腰の痛み、がまんできますか?!


1〈坐骨神経痛〉

58歳、男性。
坐骨神経痛を訴える中肉中背の会社員。冬になると腰から左大腿部まで坐骨神経にそって痛む。歩行が困難で、自転車に乗っても痛みがある。来局時には、既に酒は止めていたが、40歳までは大酒飲みで浴びる程飲んでいたという。整形外科で、痛み止めの注射、内服薬、坐薬などの治療を受けていたが、余り改善が見られず、胃腸の障害が生じてきたと訴え相談に来られた。両足、下半身に冷えがあり、ももひきを着用している。以上により疎経活血湯を2週間投与したところ、服用初日の夜には、痛みが軽減し始めた。2週間後、冷えを目標として疎経活血湯に加工ブシ末を加える。更に経過が良好な様子で、服用約2ヶ月後には、左足の痛みが全く消失するまでに至った。その後、約10年を経過するが、再発せず老人クラブでゲートボールを楽しんでいる。

2〈腰蒲、坐骨神経痛〉

65歳、男性。
腰痛、坐骨神経痛を主訴とする。20年前に交通事故をして、今も右足が曲がらない。また、今までに3回ギックリ腰をしている。整形外科では、背骨がずれているといわれた。4ヶ月前から、左側の腰から足にかけて痒れて痛むようになった。最近は、右膝も痛む。ふだんから冷えるほどではないが、温めると痛みは良くなる。また、天候が悪くなる前は痛む、腰は特に立ち上がる時に痛い。朝は痛みのために起きづらいなどという。身長165cm、体重58s。体格、栄養状態ふつう。二便正常。血圧114/60。疎経活血湯を投与。2週間後、来診。腰から足にかけて痛みはだいぶ軽減してきたという。初診より5週間後、痛みは全く消失した。血圧は108/60でやや低いが、その他は異常なし。もうしばらく服薬の予定。

唐太宗・李世民 朱雀