葛根湯の症例・治例

効果この症例に近い病症の方は、この方剤を用いることをお奨めします。

事例蘆溝橋・欄干(獅子の彫刻)●葛根湯(かっこんとう)  感冒、鼻かぜ、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛みに!


1〈鼻下びらん〉

10歳の少年。
あまり丈夫な体質ではなかった。1年余り前から鼻汁が多くなり、鼻の下がいつもただれ、舌を出してペロリ、ペロリと上唇から人中(鼻の下の穴名)のあたりをなめまわす。大学の耳鼻科で半年治療を受けたが治らない。葛根湯を用いると鼻汁が流れなくなり、3ヶ月で完全に治った。同時に血色もよくなり、ときどき失敗していた夜尿も治った。

2〈中耳炎〉

3歳の男の子。
カゼのあと中耳炎となり、耳鼻科に通院しているが、長びいている。左の耳から排膿しているだけで、食欲もあり、元気である。腹部も大小便にも変化がない。葛根湯の服用で排膿が止み、20日ほど服用して全快した。

3〈肩こり・首の痛み〉

A子さん(35歳・女性)はある研究所に勤めています。
日常的にコンピュータに接する機会が多く、デスクワークのために姿勢は悪くなり、目が疲れ、慢性の肩こりに悩まされていました。肩のこり方はかなりひどい方で、首も痛み、そのため夜もよく眠れないというものでした。
体格はよく、丈夫なタイプなので漢方薬の葛根湯を勧められて飲み始めると、1週間ぐらいで肩の筋肉の緊張が取れ、肩こりがぐっと楽になりました。同時ににきびも治り、肌まですべすべになりました。体調がよいので、その後2ヵ月ほど続けて服用しています。

4〈葛根湯で腫れがひいた〉

主婦のTさん(28歳)は、先月、右の乳房がまつ赤に腫れて痛みはじめました。
抗生物質の副作用に悩まされた経験のあるTさんは、病院を訪ねて漢方治療を希望しました。
首と肩がこることと体力も食欲もあることから、Tさんには葛根湯が処方されました。効果はすぐに現れ、乳房の腫れが引き、3日目には痛みも消えました。しかし、まだ胸にしこりがあるため、引き続き排膿蔽及湯を服用することになりました。すると、服用して3日目で残ったしこりもすべて消えてしまったそうです。

唐太宗・李世民 朱雀